クラウンは、トヨタを代表する最上級モデルとして最も歴史深い車種です。群馬トヨタでは創業以降、クラウンとともに時代を歩んできました。今回はトヨタのフラッグシップモデルであるクラウンの歴史について、群馬トヨタスタッフが深掘りしながら振り返っていきます。

初代
(1955~)
クラウンの歴史は、67年前。初代トヨペットクラウンから始まりました。「日本人の技術だけで世界一の車を造る」という使命を担い誕生した純国産車は、当時の富裕層のマイカーとしてだけでなく、公用車やタクシーとしても人気を博しました。ドアの開き方が特徴で「観音開きのクラウン」の愛称で親しまれました。


2代目
(1962~)
2代目トヨペットクラウンは、当時世界的な流行となっていたボンネットとトランク面が平らな「フラットデッキスタイル」を採用し、一気に近代化を図ったデザインとなりました。ヘッドライトも4灯式を採用し、ボディサイズも拡大され、更なる高級化をアピールしています。クラウンの象徴ともいえる、フロントグリルを飾る「王冠のエンブレム」もこの2代目からです。


3代目
(1967~)
3代目クラウンのテーマは「日本の美」。この3代目クラウンでは公用車や社用車をイメージする黒ではなく、自家用車として人気の白をメインに「白いクラウンキャンペーン」を行い、多くのオーナードライバーに愛されました。


4代目
(1971~)
4代目クラウンは車名を「トヨペットクラウン」から現在の「トヨタクラウン」に一新したモデルです。スピンドルシェイプ(紡錘形)と名付けた先進的で個性的なスタイリングは、多くのオーナーの印象に残るデザインでした。この特徴的なデザインにより「クジラのクラウン」の愛称で親しまれていました。


5代目
(1974~)
5代目クラウンは先代クラウンから3年9か月ぶりに改良され、初代クラウン登場から20年の節目に発表されました。「美しい日本のクラウン」をキャッチフレーズに直線基調の美しいラインのスタリングが見直されました。グレードでは5代目クラウンから初めて「ロイヤルサルーン」が登場しました。


6代目
(1979~)
6代目クラウンは来たる80年代を踏まえ、「新しい時代を開く伝統の最高級車」を開発の基本テーマに、70年代の最後に登場しました。運転席パワーシートやクルーズコンピューター、電子チューナー搭載オーディオなど、当時最先端の機能は斬新で新しく話題になりました。威圧感のあるフロントマスクから、「鬼クラ」の愛称でも親しまれました。


7代目
(1983~)
7代目は有名な「いつかはクラウン」のキャッチフレーズが使われたモデルです。世界最高級のプレステージサルーンをテーマに、先代モデルからより洗練された曲線を取り入れたデザインとクリスタルピラーがスタイリングの特長です。モデル後期は国産乗用車初のスーパーチャージャー搭載モデルも登場しました。


8代目
(1987~)
8代目クラウンは、「いつかはクラウンに、その想い、今こそ・・・」というキャッチフレーズが1989年型から使われたことで、略して「いつクラ」と呼ばれるようになりました。日本をリードする高級乗用車から、「世界が認めるトップレベルの高級乗用車」を目指し、4ドアハードトップのみに3ナンバー専用の「ワイドボデー」が初めて登場しました。


9代目
(1991~)
90年代に登場した9代目クラウンから、クラウンは全車3ナンバーサイズとなりました。クラウンの築きあげた伝統と、新しい時代への想いが込められた9代目クラウンでグレード体系が大きく変わり、「ロイヤルシリーズ」と呼ばれる4ドアハードトップのシリーズに加え、アスリートLに代わる「ロイヤルツーリング」も登場しました。さらに、新たにクラウンの中でも上位モデルに位置し、史上初のモノコックボディを採用した「クラウンマジェスタ」が登場しました。


10代目
(1995~)
10代目クラウンから、ロイヤルシリーズにもモノコックボディが採用されています。「美しく、走る。日本のクラウン。」というキャッチフレーズにも描かれるように、「走る」という運動性能をみつめ、走るフィーリング、走っている時の室内空間の快適さなどを重視したクラウンとなりました。クラウン初の4輪駆動が登場したのも10代目クラウンからです。


11代目
(1999~)
11代目クラウンは20世紀最後に発表され、未来を担うクラウンへの想いが込められた「21世紀へ。このクラウンで行く。」というキャッチフレーズが印象的でした。11代目クラウンでは、若い世代を意識した「アスリート・シリーズ」が復活し、新世紀である2001年には、世界で初めて「マイルドハイブリッドシステム」を搭載し、世界中で高く評価されたクラウンです。


12代目
(2003~)
12代目クラウンは「ゼロクラウン」の愛称で親しまれる、現在でも人気の高いクラウンです。21世紀に原点へと立ち返り、ゼロからクラウンを作りました。新開発の「Nプラットフォーム」はのちにマークX、クラウンマジェスタ、レクサス・GSにも採用されています。長く続いた保守的な印象を一新すべく、エンブレムの書体も12代目クラウンから変わりました。


13代目
(2008~)
13代目クラウンから、クラウン「ハイブリッド」モデルが登場しました。環境への関心が広がる時代の中で、クルマの新しい選択をリードしたクラウンの登場は、世間の注目を集めました。外観は、先代クラウンのイメージを含みつつ、曲線のなかにもシャープさを取り入れたデザインでした。車名ロゴの位置も13代目クラウンから右側にグレード名、左側にCROWNという配置になったのも大きな変化です。


14代目
(2012~)
14代目クラウンは「CROWN Re BORN」のキャッチコピーのとおり、エンジンのダウンサイジングや8速に多段化されたシフトなど、内部から大きく生まれ変わりました。「ピンク・クラウン」が登場したのも14代目クラウンです。後期には「空色」「若草色」「茜色」など日本の伝統的な言葉や詩をベースとしたボディカラーや、ハイブリッドのクラウンが人気を集めたモデルとしても注目を集めました。


15代目
(2018~)
15代目クラウンは、「走る・曲がる・止まる」といったクルマとしての根本を見直すべく過酷なサーキットとして有名なドイツ・ニュルブルクリンクで鍛え上げられました。これにより車両性能が大きく進化し、スタイリングとともにスポーティなセダンとして、若年層にも支持を集めるクラウンとなりました。15代目クラウンから車載通信機DCMを全車に標準搭載し、「初代コネクティッドカー」としてオーナーにより繋がりの深いクラウンになりました。

特集 ❙ 歴代クラウン「名前の由来」と「キャッチコピー」
初代誕生の1955年から広く愛され続けているクラウン。日本が誇るクラウンですが、「クラウン」の車名の由来を、皆さまご存じでしょうか?また、歴代クラウンに名付けられた「キャッチコピー」から、クラウンが歩んできた時代背景を紐解きます。
特集 ❙ クラウン・マジェスタ とは?
日本を代表するクラウンの中でも、クラウンの更に上位に位置し、現在でも根強いファンに人気の「クラウン・マジェスタ」。こちらのクラウン・マジェスタについて、深堀りしていきます。
特集 ❙ クラウンのエンブレムに込められた想い
クラウンのフロントグリルを飾る王冠マークのエンブレム。クラウンの象徴ともいえるエンブレムも時代とともに進化し続けています。
特集 ❙ ゼロクラウンの新たな挑戦。「いぶし銀のメタルボディクラウン」
ゼロクラウンの塗装を全て剥がし、塗装をせずに鉄板を磨いて、いぶし銀のメタルボディへ蘇らせます。
完成車両は、今年開催された群馬パーツショー2022にて展示しました。
完成車両は、今年開催された群馬パーツショー2022にて展示しました。
Metal Body CROWN ~分解編~
完成までの製作過程を公開していきます【群馬パーツショー2022出展予定車両】
Metal Body CROWN ~塗装剥離編~
なかなか見れない塗装がはがれる瞬間【群馬パーツショー2022出展予定車両】
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株式会社RIKISO
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群馬トヨタグループの一員として、トヨタ車の整備点検や板金・塗装などの専門技術を通じて 「安全・快適」「仕上がりの美しさ」を追求しているプロ集団です。
https://rikiso.jp/
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